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レンズの特性
機材基本 Equipment
05

レンズ特性
レンズを知りたい人に、常識的な説明です。
レンズとカメラの設定には3つの基本事項がある。
これだけ覚えれば良いと言っても過言ではないです
ISO (感度)
大きい
10000
800(ベース)
100
小さい
暗い
明るい
2000
色素が抜ける(副作用)
色素が濃い
F (深度)
暗い
大きい
1.4
2.8
5.6
8.0
22
小さい
明るい
シャタースピード
ボケが強い
ボケにくい
暗い
遅い
50
60
100
120
1000
早い
明るい
スローシャッター
動画基準(ほぼ固定)
早い動きも撮れる

それぞれ別々に見え複雑そうだが、実は(動画的には)考え方はシンプル。
1)シャッタースピード、ほぼ考える事なく100(関西地区は電流の関係で120)
2)「色」を薄くしたいわけではない、ISOは800以下で行きたい。
3)どれくらいボカしたいか(F)「ボケ」多いか、少ないか。
4)明かりを適正にするため、ISOで、つじつまを合わせる。
これが何を意味しているか?
あなたが選べるのは「ボケさ」だけしかないという事。
もっと言うと、
カメラマンとしての存在価値はこの「ボケの選択」に集約されます。
では「ボケ」とは何でしょう?
「ぼやける」ではないです。
「奥行きのフレーミング」です。
自分がどれくらいの世界を撮影したいか?見て欲しいか?
フレーミングと同様で「奥行きの世界を制限する作業」です。
つまり、
あなたは、「フレーミング」と「奥行きフレーミング(ボケ)」の2つで
勝負しなければならないのです。

レンズの長さの本質
レンズの長さは「寄る・引く」もありますが、本質は「背景量」です。
被写体を一定にして、どれくらい背景を見せたいかどうか。





後記
レンズや、カメラの広告で
「明るく撮れる」という言葉を聞く事がある、
もちろん素晴らしい技術だが、
正確に認識できていれば、これがどれだけズレた宣伝なのかわかる。
明るく撮るのを目的にする事を考えるのは「カメラマン」ではない。
(そういう案件の場合は照明を利用する)
まず、「ボケ・深度」を決め
次に、明るさのつじつまを合わせる。
逆に「明るくする」を最初に考えると、
F、(またはシャッタースピード)を上げるので「ボケ」なくなる。
つまりカメラマンとしての存在意味はなくなる。

明るすぎる場所で、
F(深度・ボケ)を強くしたい(副作用:明るくなる)場合に
いろいろなフィルターを使用して、無理やり暗くする
(ND、PL、BP、など)