Film
Academy
機材基本 Equipment
センサーと画素数
06
センサー
レンズから入ってきた光を電気信号に変換する部品「センサー」
ここでは細かい説明はしませんが、
カメラマンにとって、これが何を意味するか解説します。
センサーサイズ
質感が低い
粒子が細かく質感が高い
小さい
大きい
35mm
1インチ
APSC
ピントが合いやすい
ピントが合いにくい(副作用)
報道的には、「ピント」を最優先します。
では、センサーサイズは小さくて良いです(1インチ以下)
フルサイズ(35mm)を持って報道仕事をしたら、おそらく怒られます。
センサーサイズを上げる=ピント難易度を上げる
では「ピントが合いにくい」のに、
わざわざ「センサーサイズ」を大きくする必要は何でしょう?
「カメラマンの選択の幅」と言っても良いかもしれません。
ピントの難易度が高くなれば、ピント選択の幅が広がり、質感が高くなれば、感情表現の幅も広がる。
ただ、すべての難易度は高くなってるので、ロケは大変になります。
それでも「表現の幅」が増える選択をする考え方です。
画素数「画素数=画質」ではない
画素数は、センサーに埋め込んである部品の数
1000万画素などと表現され、数字が大きいほど、高解像度。
よりきめ細かい写真が撮れる。
4Kでも829万画素(3840×2160)なので、
実は携帯でも画素数は十分足りている。(iPhone8=1200万画素)
ここまでで、一見「画素数が多い方が良い」と思いがちだが、
実は「高画素数」=「綺麗」とはならない。
Canon EOS M6(Full HD)
デュアルピクセル CMOS(22.3×14.9mm)約2420万画素
価格:およそ5万円(レンズ別)
ライカ M10-P
CMOSイメージセンサー(約36×24mm)2400万画素
価格:およそ100万円
ライカ M10-P
質感を求めるのであれば、適正な画素数で、
センサーサイズを広げ、センサーのクオリティーを上げた方が質感は上がる。
画素数、センサーサイズを仕事内容で分類する
報道
作品
質感:不要
ピント:簡単(ひろい)
センサー:小さい
画素数:大きさ勝負(4K/8K)
明るさは普通
ミラーレス
質感:ある
ピント:難易度は高い
センサー:大きい
画素数:大きい傾向
暗さに強い
質感:最重要基準
ピント:難易度は高い(せまい)
センサー:大きい
画素数:適正
暗さに弱い(iso800ベース)
SONY PXW-Z450
2/3型4K CMOSイメージセンサー
(1インチより小さい)
4K撮影においてもF10の高感度
価格:およそ380万円
ソニー α7R III(4K)
センサー:35.9×24.0mm CMOS
解像度:約4240万画素
価格:およそ30万円
REDONE GEMINI-5K
センサー:30.7×18.0mm CMOS
解像度:約1540万画素
価格:およそ230万円(部品別途)
ニュース・報道・スポーツ
ライブ撮影
多くの「ライブ撮影」は1インチ程度のセンサーを使います。
なぜなら、「ズームしやすく」「ピントが合いやすい」から。
生配信
自動ピントの重要性が高いので、センサーサイズは大きすぎず。
質感が好きな人も対応出来るミラーレスも増えてきている
ドキュメンタリー
明るく撮れ、質感もあり、コンパクトなミラーレスは
ドキュメンタリーや、クイックな現場に適している
Youtube CM / コンパクトSPOT / ミュージックビデオ
映画、作品
おまけ
画素子は部品的に、全体を「素子」として使えず、
画素数が増えると、使えない部分も増え、質感を捨てることになっている
6画素
24画素
青い部分が素子
黄色い部分がセンサー部品として質感に使えない部分